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1979年の中越戦争で戦死した烈士カップルの結婚式が38年の時を経て、2017年に故郷である東北部地方クアンニン省で執り行われた。その時の様子を撮影した写真がこのほどインターネット上に公開され、国民の間で話題になっている。
式の主役となったのは、新郎のブイ・バン・ルオンさん(1955年~1979年没)、新婦のホアン・ティ・ホン・チエムさん(1954年~1979年没)の2人の故人。
ポーヘン(Po Hen)国境検問所の兵士だったルオンさんは、交流会で国境検問所の近くにあった国営商店の店員だった1歳年上のチエムさんと知り合い、やがて交際を始めた。
2人は両家と国境検問所の所長の承認を得た上で、テト(旧正月)明けに挙式を行う予定だったが、1979年2月17日に中国が国境地帯でベトナムへの総攻撃を開始したことで戦争状態に突入。
ルオンさんは中国軍との銃撃戦に臨み、発砲を受けて重傷を負った。民兵だったチエムさんも仲間の退路を作るべく戦線で奮闘。2人はともに銃弾に倒れて非業の死を遂げた。
故人2人の結婚式は、戦死から38年後の2017年に親族や友人らによって執り行われた。式に出席した誰もが涙を禁じえなかったという。両家の仏壇では、その日から新郎新婦の遺影がそれぞれ飾られ、今も2人の供養を続けている。