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ベトナム政府がベトナムで最も多く利用されている米国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック(Facebook)」に対し、ベトナムで違法とされるコンテンツへのアクセスを制限するよう求めたとの報道について、外務省のゴ・トアン・タン副報道官は23日午後に開かれたオンライン記者会見で、「情報通信企業は健全なインターネットの環境づくりにおいて政府に協力すべき」とコメントした。
英国のロイター通信(Reuters)はこのほど、フェイスブックのプレスリリースとして、フェイスブックがベトナム政府の指示に従い、違法とされるコンテンツへのアクセスを制限したと報じた。
タン副報道官は、インターネットをはじめとする情報通信技術(ICT)を活かし、国民の情報共有や学習、就業の需要に対応し、国の経済社会の持続可能な成長を目指すというベトナム政府の方針を改めて主張した上で、ICT業界の成長のために企業に対し有利な条件を整えているとした。
同氏はこれを踏まえ、「ベトナムで活動する企業はベトナムの法律を厳守し、納税に関する規定にも従わなければならない」とし、「フェイスブックは、ベトナムの法律を厳守することを約束した。同社がどのようにしてその約束を守るか、ベトナム政府は今後もしっかりと見守っていく」と強固な姿勢を示した。
ベトナム政府によるフェイスブックに対する制裁が注目を集めている背景には、ベトナムの政治で最も重要な大会であり、政治局や党中央執行委員会メンバーなどの要職を決める第13回共産党全国大会が2021年年初に開幕することがある。これに便乗し、フェイスブックをはじめとするSNSなどでは反体制的なコンテンツが氾濫しているのが現状だ。