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8月末、ホーチミン市5区に住むベトナム初の5つ子ちゃんがレーバンタム小学校に入学した。無作為のクラス分けだったが、不思議なことに5つ子ちゃんのうちフインくん、デくん、ロックくんの男の子3人は1年2組に、フオンちゃんとムオイちゃんの女の子2人は1年3組になった。
1年2組の担任の女性教諭は男の子たちについて、時々行動が遅い時もあるが新しい環境にも慣れ、真面目に授業に取り組んでいると語った。休み時間になると、隣の教室からフオンちゃんとムオイちゃんが走って来て、男の子たちを校庭に誘う。
初めて日中を離ればなれで過ごすようになった5つ子ちゃんたちだが、兄妹や保育園からの友達のほか、小学校で新たに知り合った同級生ともすぐに友達になって仲良く学校生活を楽しんでいるようだ。
登下校は3人と2人に分けて母親のレ・フイン・アイン・トゥーさんがバイクで2往復して送り迎えをし、夫のグエン・タイン・ヒエウさんは養育費の為に働きづめだ。トゥーさん夫妻の2人の母親にも子供たちの世話を手伝ってもらっている。小学校入学に備えて、夏休みにはトゥーさんと義母が手分けして5つ子ちゃんたちに身支度を教えた。入学してからは登校前にトゥーさんが勉強をみてやるほか、家庭教師も付けている。
フインくんは無口だが思い遣りがあり、おばあちゃんが椅子に座っていると腰が疲れないようにとクッションを持ってくる。フオンちゃんとデくんは人見知り、反対にムオイちゃんとロックくんは社交的でよく喋る。
5つ子ちゃんの両親であるトゥーさんとヒエウさんは、結婚後すぐに子供を希望していたが2年間授からず、病院を受診したところ、多嚢胞性卵巣症候群と診断され、妊娠したいならば人工授精の必要があると言われた。
経済的な理由から人工授精という方法は選択できず、多胎妊娠のリスクを警告されながらも自然妊娠を願い続けた夫妻は5つ子を授かった。母子の身体への危険を避けるため医師からは減胎手術を勧められたが、授かった命をなんとか守りたいと医師チームのサポートを受けてベトナム初の5つ子ちゃんとして帝王切開によって無事に誕生した。