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労働傷病兵社会省は7月29日、全国の各省・市人民委員会に宛てた公文書で、「雇用許可(EPS)プログラム」に基づく2016年の韓国へのベトナム人労働者派遣について、全国10省・市に属する44地域からの派遣を停止することを公表した。
2016年に韓国へベトナム人労働者を派遣した全国10省・市の90地域で、契約期間を過ぎても帰国しない労働者の割合が35%を超えたことが分かった。これを受けて、派遣元90地域のうち、韓国に不法滞在している労働者の数が60人を超える44地域について、同国への派遣を一時停止するという。
該当する地域は、◇北中部地方ゲアン省(ビン市ほか10郡・町)、◇同タインホア省(ドンソン郡ほか3郡)、◇同ハティン省(ギースアン郡ほか4郡)、◇ハノイ市(トゥオンティン郡ほか3郡)、◇紅河デルタ地方ハイズオン省(カムザン郡ほか6郡・町)、◇同タイビン省(ブートゥー郡ほか4郡)、◇同ナムディン省(ナムディン市ほか1郡)、◇同バクニン省(ルオンタイ郡ほか2郡)、◇北中部地方クアンビン省(ボーチャック郡ほか1郡)、◇紅河デルタ地方フンイエン省(コアイチャウ郡)の10省・市、44地域。
ただし、北中部地方で4月に発生した魚の大量死事故で影響を受けた者については、労働傷病兵社会省の支援措置の一環として、派遣停止地域に居住する場合も漁業分野での派遣が可能となる。
労働傷病兵社会省は2017年に、2016年末時点のベトナム人不法滞在者数を韓国側に報告する。同時点で不法滞在者が減少した派遣停止地域に対しては、制裁措置を解除することとしている。
なお、韓国は5月、不法滞在者及び不法就労者の増加によりEPSプログラムでの受け入れを制限していたベトナム人労働者について、制限を解除することでベトナムと合意し、覚書を締結した。韓国は年内に3500人のベトナム人労働者を受け入れる方針だという。