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南中部沿岸地方クアンガイ省ソンティン郡警察はこのほど、同郡ティンハー村にあるバナナ買取所の立ち入り検査を行い、中国語が記載された正体不明の化学物質の容器184本と、この化学物質の水溶液に浸けられたバナナ292箱分を発見・押収した。
同買取所を経営しているホアン・フー・トイさん(男性・61歳)は警察の事情聴取に対し、東北部ランソン省の中国国境付近で同化学物質を1ケース(40本)当たり500万VND(約2万4900円)で購入したと話した。
トイさんの自宅は紅河デルタ地方ハイフォン市にあるが、バナナ買取所としてティンハー村で地元住民の家屋を借りていた。同村でバナナの買取を始めてからわずか1週間という短い期間で立ち入り検査が入ってしまったが、実はトイさんは10年以上もの間、同化学物質をバナナの保管に使用してきたその道の「ベテラン」だった。
トイさんによると、化学物質に浸けたバナナは中国への輸出用だというが、トイさんが罪を逃れるために虚偽の供述をしているだけで、ベトナム国内で販売するつもりなのでは、と懐疑的に見る意見が多く挙がっている。
同化学物質はベトナム国内での使用は認められておらず、この水溶液に浸けられたバナナは収穫してから1か月経っても腐らず新鮮なままだという。なお、警察は同化学物質の正体を明らかにすべく、成分検査を関連当局に依頼している。