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政府官房や保健省などの代表者らから成る医療幹部団は6日、タイを訪れてエイズの発症を遅らせることのできるARV(抗レトロウィルス薬)の供給や財源問題などについて、タイ政府の取り組みや経験を学んだ。タイは低価格ARV薬を生産できる国の一つで、政府は2年以内に国内外のHIV感染者30万人以上にARV薬を供給すると確約している。7日付ベトナムプラスが報じた。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)の評価によると、ベトナムはHIV感染者への対応で近年多くの進歩がみられる。ARV薬の現在の供給量は2005年に比べ22倍に増え、HIV感染者の約60%がARV療法を受けている。
しかし、ベトナムでは麻薬中毒や男性同性愛などによるHIV感染が日増しに増加しているため、ARV薬の購入財源が厳しくなりつつある。現在HIV患者の治療費用の約70%は国際機関からの支援を受けているが、中所得国になるに連れこうした支援は減少する可能性がある。
タイでは国民医療保障庁(NHSO)が管轄する保険制度により、HIV感染者への治療が効果的に行われている。ベトナムはこうした事例を参考に問題の解決を図る考えだ。