ベトナムで「おしん」と呼ばれているお手伝いとして海外で短期間働く「おしん旅行」が、最近注目されている。面倒な手続きの必要な労働者派遣ではなく、観光ビザの有効期間内で働ける手軽さが魅力のようだ。25日付ダットベト紙(電子版)が報じた。
紅河デルタ地方タイビン省在住のグエン・ティ・フエさんは、2009年に近所の住民からシンガポール在住のトゥーさんという女性を紹介された。トゥーさんは、3か月間だけ働くお手伝いを探しており、1か月当たり500万~700万ドン(約2万~2万8000円)の給与を支払うという。フエさんは喜んでこれに応じた。
トゥーさんはシンガポール人の夫や子供と共に暮らしているが、彼女自身も働いており同郷のベトナム人のお手伝いを探していた。その後フエさんは3回シンガポールに渡り、トゥーさんの家で働いた。フエさんからの口コミで、「おしん旅行」はタイビン省に広がっていった。
しかし「おしん旅行」でだまされるケースも出始めている。労働傷病兵社会省海外労働管理局は、「知り合いによる紹介と業者の斡旋は完全に異なるもの。十分警戒して欲しい」と呼び掛けている。