国立衛生疫学研究所(NIHE)のグエン・チャン・ヒエン所長はこのほど、子宮頚(けい)がん予防ワクチンの接種を試験的に今年9月から実施すると明らかにした。同研究所・保健省・非営利団体PATHが共同でワクチン接種プログラムを行う。まず北部ホアビン省で試験的に実施し、年末から活動範囲を広げていく計画。米国のメルクシャープ&ドーム(MSD)社がワクチンを無償提供する予定で、現在保健省が同ワクチンの承認登録を検討している。
このワクチンは子宮頚がんの発生原因とされるヒトパピローマウィルス(HPV)の感染予防に有効。ほとんどの人が性交渉によりこのウイルスに感染するが、自然治癒するケースがほとんどだという。しかし、HPV感染が長期化すると細胞ががん化してしまう。ベトナムでの子宮頚がん発生率は女性10万人に20人。