強盗の被害に遭ったと虚偽の届けを出したばかりか、実は他人から大金をだまし取っていたお騒がせ男が17日、ハノイで糖尿病のため死亡した。この男はハノイ在住のレ・クオック・ホー(47歳)。
ホーは2005年10月、空き巣に入られ、現金250億ドル(約3兆円)と金やダイヤモンドなどの宝石・貴金属類100億ドル(約1兆2000億円)相当を盗まれたと警察に届け出た。その後、盗難に遭った金額を急に25億ドル(約3000億円)に訂正するといったホーの不審な態度に警察が捜査を行ったところ、この訴えが完全な作り話であることが分かった。さらに、警察の捜査過程でホーが治療を行うと偽って病気の男性から2万2900ドル(約270万円)と5億1200万ドン(約370万円)をだまし取っていたことも発覚したため、ホーは緊急逮捕された。
ホーには30年近く前に、妄想性人格障害(パラノイア)で中央精神病院に収容されていた過去があった。ホーは今年6月まで刑務所で服役していたが、持病の糖尿病が悪化したため服役を解かれ治療に専念していた。