ここ最近、国際スピード郵便(EMS)の利用者が質の低下、遅配などサービス内容に対して不満の声を上げている。
国内郵便ではホーチミンからわずか100kmしか離れていない近隣のブンタウまで6日もかかったり、またハノイからホーチミンに送った手紙も、再三の確認と問い合わせを行ったにもかかわらず、期日を2日過ぎて到着した。
国内郵便でも期日を守れないのだから、国際郵便となるとなおさらである。ホーチミンから台湾の高雄まで小包を送る際に、郵便局員は「2日から5日で到着します、と答えたが、期日を過ぎても到着しないためEMSカスタマーズセンター(8244666)に何度も問い合わせたところ、職員の答えは「調べてみる」の一点張りだった。
EMSホーチミン支店のグエン・タン・トウン支店長は、郵便物の遅配に関して、▽業務計画に現場の職員が対応しきれていない▽区画整理などにより実際の地点と地図上の位置が一致しない▽度重なる空港便の欠航、遅延▽受取人の移転――等の要因が背景にある、と言い訳ともつかない弁明をしている。トウン氏はさらに、問題の全面的解決は困難であるとしながらも「万一遅配が発生した場合、利用者の請求があれば会社規定の範囲内で実損額を賠償する。」とも語っている。
しかし利用者の賠償金請求が認められる事は極めて希であり、利用者はこのようなEMS側の姿勢が、利用者に対する無責任な対応や態度を作り出す原因であり、立場を利用して客の荷物を盗む職員が出てくるなどの要因となっていると不満をあらわにしている。