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名探偵コナンに登場する主人公のライバルキャラクター「怪盗キッド(Kaito Kid)」のフェイスブック(Facebook)ファンページは、6月下旬に行われた高校卒業 兼 大学入試試験(国家統一試験)の国語試験の内容を予想して見事的中させた。
「怪盗キッド」のファンページが国家統一試験の入試内容を言い当てるのは、もはや毎年恒例の出来事となっており、2020年、2021年、2022年にも国語入試の内容を的中させた。百発百中の的中率で、受験生たちの救世主となっており、フォロワー数は現時点で130万人に達している。
コロナ禍で実施された昨年度の入試では、試験の安全確保にマイナスの影響を及ぼしたとされ、行政処分を科されたため、「怪盗キッド」は今年、警察沙汰を避けるべく『暗号』の形で入試内容を予想した。
国語試験前日の6月27日、ファンページに「怪盗キッド」のディフォルメ化した漫画が投稿され、吹き出しには「これが俺の探し求めたブルーサファイアか…」のセリフがあった。宝石には「10124027」と「14370212」の番号が彫られており、この暗号を読み解くと、課題となる文学作品「Vo nhat」と作家キム・ラン(Kim Lan)の名前になり、暗号を解いた受験生だけに予想を伝えるという粋な計らい。
毎年の予想的中で人気が過熱気味になったことで、フェイクページが多く作られたため、「怪盗キッド」は19日午後、大手新聞「タインニエン(Thanh Nien=青年)」のインタビューに応じ、ついにその姿を現した。
「怪盗キッド」の本名は、ズオン・チー・トンさん(男性・21歳、ホーチミン市在住)。ベトナム国家大学ホーチミン市校(VNU-HCM)傘下自然科学大学情報工学部ソフトウェア工学専攻の3年生で、大学受験した2020年夏に「怪盗キッド」のファンページを作って入試問題の予想を始めた。
トンさんは、過去の図解試験問題や公式試験問題をもとに、データ分析と推理を展開して出題内容を予想。あまりの的中率の高さに、教育機関へのハッキングや問題用紙の盗難も噂されたが、昨年警察が行った捜査結果では、そのような行為は確認されなかった。