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ハノイ市タインスアン区警察は15日、同区ブオントゥアブー(Vuong Thua Vu)通りの路上で12日深夜に発生した殺人事件について、被害者をU・T・Pさん(女性・20歳、西北部地方ライチャウ省出身)と特定したと明らかにした。
警察は12日深夜、地元住民から殺人事件発生の通報を受けて現場に急行した。容疑者の男はナイフで被害者女性をめった刺しにした後、バイクでその場から逃走。凶器のナイフは現場に残されていた。監視カメラには残忍な犯行の一部始終が記録されていた。男は女性を数十回も刺しており、明確な殺意がうかがえた。別の男性が止めに入ろうとしたが、男に切りつけられて負傷。他にも目撃者はいたが、ナイフを持った凶悪犯を止めようとする者はいなかった。
駆け付けた警察は、事件現場を封鎖して検死を行い、証拠を集めた。目撃者の証言などから、犯人はヘルメットとマスクをかぶり、黒い服を着た男と分かった。警察は被害者の身元を調査して、そこから事件の背景を調べた。調査の結果、被害者は事件現場の近くにあるネイルサロンの女性店員であると確認された。
捜査を進める警察は、容疑者を被害者の元恋人ホアン・バン・タイン(25歳)と特定。2日にわたる捜査で、容疑者がロンビエン区に潜伏していることを突き止めた。警察は、容疑者家族の協力を得て、容疑者に自首するよう働きかけ、これに応じたタイン容疑者が14日午後10時40分頃、ロンビエン警察に自首し、犯行を自白した。
タイン容疑者の自白によると、被害者のPさんとは2020年から恋人関係にあったという。12日夜にデートに誘ったが、仕事があるからと断られた。同日午後10時ごろ、職場のネイルサロンを訪ねたところ店は閉まっていた。一旦帰宅して着替えて、再び店に戻ってきたとき、Pさんが新しい恋人と一緒にいるところを発見し、痴情のもつれで喧嘩になり、裏切られたと感じて殺害を決意。再びその場を離れると、ナイフを購入して現場に戻り、Pさんを殺害した。