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ハノイ市バービー郡警察は22日、誘拐事件を自作自演して実の母親に身代金を要求した息子とその恋人を逮捕した。
逮捕されたのは、ダオ・ミン・ホアン容疑者(男・34歳、同郡在住)とチャン・ティ・フオン容疑者(女・33歳、北部紅河デルタ地方バクニン省クエボー郡=huyen Que Vo在住)の2人。
18日午後5時ごろ、ホアン容疑者の母親P・T・Mさんの携帯電話に無料通話・メッセージアプリ「Zalo(ザロ)」でメッセージが着信。
内容は「息子を預かっている。息子の借金1億3000万VND(約77万円)を振り込まなければ、指を切り落として最後は殺す」と脅迫するもので、暴行を受けて頭から血を流している息子の写真も添付で送られてきた。
同日午後9時、Mさんからの通報を受けたバービー郡警察が捜査に乗り出し、翌19日午後4時ごろ、クエボー郡の賃貸部屋で、誘拐されたはずの息子が一人でいるところを発見。暴行された形跡はなく、ぴんぴんしていた。
捜査結果によると、同容疑者は日本への出稼ぎを希望しており、手数料を納付するためとして母親に5000万VND(約30万)を借りたいと頼んだが、断られたため、恋人と共謀して偽装誘拐を企てた。
母親に送り付けた写真は、市場で買った豚の血を頭や顔に塗って撮影したものだった。しかし、この下手な三文芝居はすぐ警察に見破られることとなり、あっさり御用となった。警察は同事件をめぐり裏付け捜査を進めている。