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南部メコンデルタ地方ロンアン省ドゥックホア郡ホアカインタイ村(xa Hoa Khanh Tay, huyen Duc Hoa)にある自称寺院「ボンライ寺(Tinh that Bong Lai)」の自称住職が、僧侶にあるまじき犯罪で同省警察に逮捕されて、大きな話題となっている。
逮捕されたレ・トゥン・バン容疑者(男・89歳)は、◇自由および民主を乱用し、国家・組織・個人の合法的な利益を侵害した容疑、◇詐欺・資産横領容疑、◇近親相姦容疑で取り調べを受けている。
同容疑者は2015年、同村に「ボンライ寺」を建立し、孤児を引き取るためとして国内外から寄付金を集めていた。寺の孤児らが2019年に某人気テレビ番組に出演し、そのパフォーマンスが審査員から高評価を受けたことで「ボンライ寺」は国内のみならず、在外ベトナム人の間でも知られる存在となった。
「ボンライ寺」の住人は現在数十人。孤児とされているが、その大半は顔立ちが互いによく似ており、精力的に寄付を呼び掛けていたことから、寺の活動方針を疑問視する声も多くあがっていた。
高まる批判を受け、寺は2020年1月に「宇宙の果ての禅庵(Thien am ben bo vu tru)」に改称したが、その後もクレームが止むことはなく、告発が相次いだため、同省警察が捜査に乗り出して数々の犯罪が明るみになり、今回の逮捕に至った。
なお、DNA鑑定結果によると、寺に住む自称孤児の多くは、バン容疑者の実子で、中には近親者との間でもうけた子供も含まれる。警察は近親相姦の詳細について明らかにしていないが、出産したのは容疑者の実の妹と実の娘とされている。