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ホーチミン市1区にある食堂前で6月23日午後7時ごろ、バイク泥棒を女性店員が見事な体当たりで撃退するという出来事が発生した。女性はベトナム伝統武術「ボビナム」の心得があり、ひるんだ2人組の泥棒は一目散に退散した。
この食堂で働く20歳の女性N・Tさん(南部メコンデルタ地方ドンタップ省出身)がカウンターでレシートの整理をしていたとき、店先に停めてあった自分のバイクのロックを外して持ち去ろうとしている男を発見。すぐさま追いかけて、男に飛び掛かり体当たりをお見舞いした。
いきなりの攻撃にひるんだ男はサンダルをその場に残して、外で待っていた仲間のバイクで逃走。彼女は叫びながら泥棒たちを追いかけたが、取り逃してしまった。彼女は体当たりの後で転倒したが、幸いかすり傷で済んだ。
バイクが盗まれることはなかったため、警察には届け出なかったが、彼女が泥棒を撃退する様子が監視カメラに映し出されており、これがインターネット上で拡散して大きな話題となった。
Tさんは、「このバイクはホーチミン市で勉強を始めたときに両親が買ってくれた大切なものなので、絶対に失いたくないと思いました。動画がネットに流れた後は、両親からバイクより自分の命の心配をなさいと叱られました」と語った。
Tさんは中学時代にボビナムを習っていた。現在はジムやプールに通いながら、バレーボールやサッカーをたしなむなど、かなりのスポーツウーマン。泥棒たちにとっては、相手が悪かったということだろう。