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ホーチミン市ビンタイン区を流れるニエウロック・ティゲー運河沿いのチュオンサ通り(duong Truong Sa)で2018年4月23日、バイクを運転していた若い女性が別のバイクの男に道をふさがれ、刃物で殺害されるという事件が発生した。同事件の控訴審の裁判がこのほど行われ、同市上級人民裁判所は14日、同市上級検察院の主張を支持して一審判決を取り消し、ボー・ミン・タン被告(男・28歳、11区在住)に一審の終身刑よりも厳しい死刑の判決を下した。
タン被告は事件直前までビンタイン区にあるボーティサウ(Vo Thi Sau)高校で体育教師として働いていた。殺害されたのはN・T・Tさん(当時27歳)。Tさんはタン被告の同僚で、数学教師として同校で教鞭を執っていた。
2人はかつて婚約しており2018年4月に挙式を行う予定だったが、タン被告は2018年3月、同被告が元恋人と復縁して二股をかけていたことを理由にTさんから別れを告げられた。
タン被告はTさんに何度も復縁を迫ったが受け入れられなかったため、Tさんを殺害して自分も死のうと無理心中を計画した。タン被告は事件当日、勤務先の高校から帰宅中のTさんに路上で襲いかかり、急所をナイフで刺した。
その後、現場から逃走し、ビンタイン区を流れるサイゴン川に架かるビンロイ橋から川に飛び込んで自殺しようとしたが、目的地に向かう途中で死ぬことが怖くなり、警察に自首した。
殺人罪に問われていたタン被告は、一審裁判で終身刑の判決を言い渡された。しかし、検察側は卑怯で悪質な行為、教育者にあるまじき行為などの点を指摘し、一審判決は「不当」だとして抗議した。同市上級人民裁判所は控訴審の裁判で一審判決を取り消し、同被告に死刑の判決を言い渡した。