北中部タインホア省警察はこのほど、麻薬の違法所持および売買を行った容疑で、同省ノンコン郡在住の女性中学校教師、ドン・ベト・ハー容疑者(36歳)を現行犯で逮捕したと発表した。当局は、ヘロインなど多数の違法薬物を押収したという。30日付ベトナムネットが報じた。
ハー容疑者は、地元の中学校に国語教師として勤務しており、真面目で評判の良い教師だった。彼女の人生が狂い始めたのは、夫と離婚し2人の子供と離れ離れになった2009年からのことだ。
彼女は寂しさを紛らわすかのように新しい男と付き合い始めた。男は彼女が勤める中学校の隣にあるレストランでシェフとして働いていた。男は麻薬中毒者で、ことあるごとに金をせびったという。ハー容疑者は男の麻薬を買うために働くうち、麻薬密売のルートに精通していくようになった。
新しい恋人は、エイズを発症し今年11月上旬に死亡。ハー容疑者のもとには麻薬購入のために負った多額の借金が残った。教師の収入だけでは生計を立てるのさえ難しかった彼女はついに、借金返済のため麻薬密売に手を染めた。
逮捕後、ハー容疑者は自分の罪を悔い、深い反省の意を示しているという。当局は生徒の模範となるべき教師が犯罪に手を染めたことは許されない行為とし、法律の下で厳格に処分すると発表した。