ホーチミン市12区にあるタムルオン橋付近や5区フンブオン通りなどでは毎日、日が暮れ始めるとDVDを片手にパタパタと扇ぎながら徘徊する人々が出没する。彼らはポルノDVDの行商人で、毎晩これらの地域で行商を行っている。勿論、ベトナムでポルノはご法度だが、彼らが警察の摘発から逃れる手段は日に日に巧妙になっている。11日付ダットベト紙(電子版)が報じた。
売られているDVDは1枚1万ドン~1万5000ドン(約36円~54円)程度。DVDを買うにはDVDを振っている人に声をかければいいわけだが、彼らが持っているサンプルは全てキズ物でDVDプレーヤーに入れても映らない不良品だ。購入者との商談がまとまって初めて、隠し場所から商品を持ってくるため、警察が現行犯で逮捕することは難しいという。
同市5区人民委員会と警察は昨年10月、フンブオン通りからポルノDVD行商人を一掃するため、摘発キャンペーンを実施、その後しばらくは鳴りを潜めていたが、摘発を逃れる手段を講じて、また戻ってきたという。当局は今後も摘発に力を入れる方針で、行商人とのいたちごっこはまだまだ続きそうだ。