16日午後0時半ごろ、ホーチミン市の2区とビンタイン区を結ぶサイゴン橋から飛び降り自殺を図った女性が、通りすがりの男子大学生に命を助けられるという事件が起きた。
この大学生は同市内の文化大学2年生のドアン・ヒュー・ドクさん(20歳)。事件当時、ドクさんは友人と外出先から帰宅するためサイゴン橋を歩いていたが、若い女性が橋の欄干から川面へ身を投げたのを目撃するや、助けたい一心で自分も20メートルはある橋の上から川に飛び込んだ。
泳ぎを得意とするドクさんはすぐに女性の身を確保したが、川の流れが急で岸に泳ぎ着くことはできず、近くを通りかかった船からロープが投げられるまでの15分間、必死で女性を支え続けた。
その後、2人は病院に緊急搬送されたが女性は軽いけがをしたのみで、ドクさんも身体に異常はなくすぐに帰宅した。その後の調べで、女性は北中部ハティン省からホーチミン市に出稼ぎに来ているレ・ティ・Hさん(20歳)と判明したが、自殺を図った動機については何も話していない。
落ちて助かった人はいないとも言われているサイゴン橋から、見ず知らずの他人を助けるために飛び降りたドクさんの勇敢な行為には、各方面から賞賛の声が寄せられている。