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北中部地方トゥアティエン・フエ省で20日、第22回ベトナム映画祭の閉幕式が開催された。今回のベトナム映画祭は11月18日から20日まで、オンラインとトゥアティエン・フエ省の実会場を組み合わせた初のハイブリッド形式で開催された。
映画祭は「長編映画部門」「資料映画部門」「科学映画部門」「アニメ映画部門」の4部門があり、長編映画部門に17作品、資料映画部門に37作品、科学映画部門に15作品、アニメ映画部門に23作品の計92作品が出品された。
今回の映画祭の長編映画部門では、ビクター・ブー(Victor Vu)監督が手掛けた2019年12月公開の「Mat Biec(原作邦題:つぶらな瞳)」が、最優秀作品賞にあたる「ゴールデンロータス賞(Bong Sen Vang)」に輝いた。
「つぶらな瞳」は有名作家グエン・ニャット・アイン(Nguyen Nhat Anh)の同名小説が原作で、日本では「つぶらな瞳」の邦題で出版されている。ビクター・ブーが監督を、ビクター・ブーと、グエン・ケイ(Kay Nguyen)率いる脚本家集団エータイプマシン(A Type Machine)が脚本を手掛けた。
同作品は、第93回アカデミー賞「国際長編映画賞」ノミネート候補作品のベトナム代表に選ばれたが、惜しくも最終候補入りを逃した。ベトナム映画の歴代興行収入ランキングでは4位となっている。
また、同作品の音楽を手掛けたクリストファー・ウォン(Christopher Wong)が音楽賞を受賞している。
「シルバーロータス賞(Bong Sen Bac)」は、新型コロナ禍の公開だったにもかかわらずベトナム映画の歴代興行収入ランキングのトップに躍り出た「Bo Gia」(2021年3月公開)。「Bo Gia」は人気男性コメディアンのチャン・タイン(Tran Thanh)が監督・脚本を手掛け、出演もしている。今回、チャン・タインは「脚本賞」も受賞。さらに同作品関連ではトゥアン・チャン(Tuan Tran)が「主演男優賞」、ガン・チー(Ngan Chi)が「助演女優賞」を受賞している。
なお、日本でも7月に公開された「走れロム(原題:Rom)」(2020年9月公開)は審査員賞を受賞した。
ベトナム映画祭は文化スポーツ観光省と同省傘下の映画局が2年に1回開催しているもの。1970年に第1回が開かれ、2021年で22回目を迎えた。次回の第23回は2023年に南中部高原地方ラムドン省ダラット市で開催される予定。