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在日ベトナム人歌手のハイチュウ(Hải Triều)さんがこのほど、日本の女性シンガーソングライターのアンジェラ・アキさんによる「手紙~拝啓 十五の君へ~」をベトナム語でカバーし、ハイチュウさん自らも出演するミュージックビデオ(MV)を発表した。
「手紙~拝啓 十五の君へ~」は、アンジェラ・アキさんが2008年に第75回NHK全国学校音楽コンクール中学生の部の課題曲として書き下ろした「手紙」を自身の歌唱用にアレンジしたもので、同年9月に8枚目のシングルとしてリリースした。15歳の自分が未来の自分に宛てて書いた手紙がテーマで、日本では合唱曲としても広く歌われている。
ハイチュウさんが歌うベトナム語バージョンのタイトルは、「Lá thư cho tuổi 15(ラートゥーチョートゥオイムオイラム=「15歳への手紙」)」。ハイチュウさんは、オリジナルの歌詞の意味をほぼそのまま保ちつつ、ベトナム人の価値観により近いベトナム語に翻訳したという。
ハイチュウさんは、「手紙~拝啓 十五の君へ~」をベトナム語に翻訳して歌った理由について、「1つ目の理由は、この曲の中に自分自身の姿を見つけたからです。私は小さい頃から内向的で、いじめられたこともあります。自分に自信がなく、大人と話すことも少なかったので、いつも将来に不安を感じていました」と話す。
「2つ目の理由は、ベトナムの中高生向けの曲というと、友情や先生への愛情、愛校心、夏の終わり、中高生時代の後悔などに関するものばかりで、この年頃ならではの思いや不安などを歌った曲がなかなかないからです。この曲の歌詞をベトナム語に訳すことで、ベトナムの中高生に共感してもらい、ベトナムの音楽に新たな風を吹き込みたいのです」。