北中部地方クアンビン省で、総延長2万0127mの洞窟57本が新たに発見された。多くが世界自然遺産フォンニャ・ケバン国立公園に位置している。これらの洞窟は、英国の洞窟専門家と地元住民、ハノイ国家大学の職員などから成る調査隊が3月5日から4月10日にかけて14か所を踏査し、発見したもの。
(C) vnexpress |
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今回、同省で初めて水中洞窟が発見され、今回の踏査に参加した地元住民の夫婦の名前にちなんでホアフオン(Hoa Huong)洞窟と命名された。この洞窟は全長2876mで、同省で発見された各洞窟の中で最も古く、約500万年前に形成された。
英国人洞窟専門家のハワード・リンバート氏によると、現在は水が残っていないが、ホアフオン洞窟の地域はかつて巨大な湖だったという。同洞窟は湖の下に位置しており、洞窟内を流れる水はラオスに至る。
今回発見された他の洞窟として、◇第2ティエン(Tien 2)洞窟(全長2519m)、◇ボム(Bom)洞窟(同1500m)、◇ジン(Dinh)洞窟(同1430m)、◇第2ルックマーリン(Ruc Ma Rinh 2)洞窟(同1360m)、◇カイサイン(Cay Sanh)洞窟(同850m)などが挙げられる。
このほか、今回の踏査では多くの巨大な陥没穴も発見された。陥没穴が発見された洞窟と穴の深さは、◇レオ(Leo)洞窟:深さ133m、◇カイモック(Cay Moc)洞窟:同129m、◇バン(Bang)洞窟:同121m、◇ホアフオン洞窟:同121mなど。
今回の踏査の結果についてリンバート氏は、観光の面から見ても価値の高い洞窟が数多くあると評価し、これらの洞窟の観光開発案を同省に提出すると述べた。なお、英国人専門家らがフォンニャ・ケバン国立公園で洞窟踏査を行ったのは1990年以降で今回が17回目。これまでに、総延長200km以上に及ぶ大小311本の洞窟の踏査を実施した。