南中部沿岸地方ダナン市のダナン美術博物館(Bao tang My thuat Da Nang:78 Le Duan, quan Hai Chau, TP. Da Nang)は24日、日本人絵画収集家の伊藤豊吉氏(80歳)がダナン市に寄贈・寄託したベトナムの美術作品287点(うち寄贈は238点、寄託は49点)からなる「豊英コレクション」の管理を同市人民委員会から委任されたと発表した。
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伊藤氏は東京・浅草の生まれ。1986年にハノイ市を訪れた時に、美術館で鑑賞した絵画に少年時代の記憶を呼び覚まされて強い印象を受けたことから、その後何度もベトナムを訪れてベトナム人画家の作品を収集するようになった。
伊藤氏は2005年から日本や海外の公共美術館でこれらの美術作品の展覧会を開催し、2009年からは韓国の釜山市立美術館に豊英コレクションを寄託していた。寄託契約期間の終了を機に、ダナン市への寄贈・寄託を決心した。
ダナン美術博物館は、豊英コレクションの美術作品を順次紹介する計画で、第1弾として今月29日に、コレクションの代表作22点を展示するスペースを開設する予定だ。同市文化スポーツ局のハー・ビー副局長は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響で、伊藤氏がオープンイベントに出席できないことが残念だ」と話した。