2日に開かれた政府の定例記者会見で資源環境省のボー・トゥアン・ニャン次官は、先頃報道された「ハノイ市における大気1m3中の微小粒子状物質PM2.5の濃度が東南アジアでワースト2位」という情報が正しくないとして否定した。
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ニャン次官は、同市内の交通密度が高い地域や、建設現場や製造工場が集中する地域、住民がごみを燃焼している地域などを中心にファム・バン・ドン通り、ミンカイ通りなどで大気中のPM2.5の濃度が基準値を超えたことが確認されたのは事実だとしたうえで、東南アジアでワースト2位とするには十分な根拠がないとした。
その理由としてニャン次官は、環境分析を専門とする非営利組織グリーン・イノベーション・センター(GreenID)が先頃公開した2018年の調査報告には東南アジア4か国20都市の資料しかなく、域内11か国の資料が揃っていないことを指摘した。
また、ハノイ市の大気汚染は12月~3月の冬から春にかけて集中し、同省傘下の環境総局大気観測所やハノイ市資源環境局の大気観測所10か所の大気観測結果および駐ベトナム米国大使館の資料では、ハノイ市の大気中のPM2.5の濃度が基準値を超えたのは数日間のみだったという。
同省は同市と連携し、市内に80か所の大気観測所を増設して市内の正確な大気汚染状況をまとめるとともに、自動車の排気量基準の規定と中心部への乗り入れ制限などの対策に注力していく。