12日朝の大気質モニタリング結果で、ハノイ市をはじめ北部の省・市のほとんどで危険値を意味する紫色を示した。12日朝6時には同市ロンビエン区グエンバンク―(Nguyen Van Cu)通り556番地で、大気汚染の程度を示す指標である大気質指数(AQI)が341を記録した。
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指数が51~200(赤)の場合は「大気汚染に敏感な人は屋外での活動を制限すべき」、300以上(茶)になると「全ての人が屋外活動を中止すべき」とされている。ハノイ市内の観測地全てにおいて紫色を示したのは観測史上初めてのこと。
このほか、同市内で高い数値を記録したのは、◇ホアンキエム区ハンクアット(Hang Quat)通り:324、◇タインスアン区グエンチェーギア(Nguyen Che Nghia)通り:299、◇カウザイ区ファムトゥアンタイ(Pham Tuan Tai)通り:295など。
同市以外でも、◇東北部地方フート省ベトチー市、◇同トゥエンクアン省トゥエンクアン市、◇同タイグエン省タイグエン市、◇北部紅河デルタ地方ハイフォン市、◇同フンイエン省フンイエン市、◇同ハイズオン省ハイズオン市、◇同ニンビン省ニンビン市、◇同タイビン省タイビン市で紫色を示した。
この先数日間の天気予報によると、ハノイ市は乾季に入ることにより風の少ない快晴が続き、大気中の汚染物質は北部地方の上空に停滞する可能性が高い。また、近年の北部地方で冬季に起きている気象の逆転現象により、PM2.5(直径2.5μm以下の粒子)の濃度も上昇すると予測されている。
これを受けて、当局は大気汚染が悪化する夜間や早朝の間も建物の窓は開放しないこと、年齢や健康の状態にかかわらず外出を控え、外出する場合は粉塵マスクを着用することなど注意喚起を行っている。