商工省傘下企業4社による土地の違法販売事件で、ホーチミン市人民委員会は12月上旬にこの取引を無効化して土地を回収し、違法に発行された土地使用証明書を無効化することを決定したが、同市人民委員会は後日、この土地回収決定を取り消す決定を出した。
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問題の土地は、ドゥックバー(聖母マリア)教会を望む、商工省傘下企業4社に割り当てられていた同市1区レズアン通り8-12番地(8-12 Le Duan St., Dist.1)にある面積5000m2近くの一等地。同4社は国からこの土地を提供する形で「ラベニュー(Lavenue)」という会社に出資し、その後外部に出資持分を全て譲渡する手口で売りさばいた。
同市人民委員会は問題の土地を回収して競売を改めて行う計画だったが、公安省捜査警察機関から「捜査中のため」として現状を維持するよう要請され、これに応じた。この土地は事実上、取引を凍結されている。
一方、ラベニューは同市人民委員会を提訴する構えを示している。これについて同市人民委員会のボー・バン・ホアン官房長官は、「提訴に応じる。問題の土地も必ず回収する」と述べた。
同社は土地使用料(土地使用期間:50年間)と土地賃貸料(年間賃貸料:350万VND(約1万7000円)/m2)の計7000億VND(約34億円)で、土地使用証明書を取得した。競売を行えばその3倍にあたる2兆VND(約98億円)以上を調達できると見られる。