商工省傘下企業4社による土地の違法販売事件で、ホーチミン市人民委員会は10日、同取引を無効化して土地を回収し、違法に発行された土地使用証明書を無効化することを決定した。
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問題の土地は、ドゥックバー(聖母マリア)教会を望む、商工省傘下企業4社に割り当てられていた同市1区レズアン通り8-12番地(8-12 Le Duan St., Dist.1)にある面積5000m2近くの一等地。
同4社は国から割り当てられていたこの土地を提供する形で「ラベニュー(Lavenue)」という会社に出資し、その後外部に出資持分を全て譲渡する手口で売りさばいた。
ラベニューは、ホテル・サービスアパートメント・商業施設を併設した複合施設プロジェクトを実施するとして、同市人民委員会から投資認可を取得し、土地使用料(土地使用期間:50年間)と土地賃貸料(年間賃貸料:350万VND(約1万7200円)/m2)の計7000億VND(約34億5000万円)以上を納付した上で、土地使用証明書を取得した。
政府調査機関は調査を行った結果、競売を行えばその3倍にあたる2兆VND(約99億円)以上を調達できると結論付け、違法販売を指摘した。
同事件で公安省は8日、同市人民委員会元副主席(2011~2015年任期)のグエン・タイン・タイ容疑者(男・66歳)をはじめとする同市の複数の上級幹部および元上級幹部を、関係者らによる競売を行わない違法販売を支援した容疑で逮捕している。