国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産保護条約第12回政府間委員会が4日から9日にかけて韓国で開催され、7日にベトナム中部の民俗遊び「バイチョイ(Bai Choi)」がユネスコ無形文化遺産に認定された。
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バイチョイは、北中部地方クアンビン省、同クアンチ省、同トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方クアンナム省、同クアンガイ省、同ビンディン省、同フーイエン省、同カインホア省、同ダナン市に伝わる音楽や詩、演技、絵画、文学を融合させた伝統芸能・民俗遊び。チョイは小屋、バイはカードを意味し、参加者は歌や音楽が流れる中で進行役の演者に従い、決められた小屋に座り33枚のカードを使ったゲームをする。
バイチョイはテト(旧正月)や家族の行事の際に行われ、演者は小屋のほか、複数の場所を移動しながら演じる。バイチョイの演者やカードの制作者らはゲームのプレー方法や歌唱技術、演技技術、カード製作方法などを若い世代に継承する上で重要な役割を担っている。
現在バイチョイの芸能団は90チームあるほか、バイチョイを学ぶことができるクラブなども設立され、コミュニティで広く学ばれている。ほとんどは口頭伝承によるが、一部の学校でバイチョイの教育カリキュラムも開設され、現役の演者が教鞭をとっている。近年では企業や銀行もバイチョイの維持と保存のため、資料収集などを通して伝統継承に協力している。