ベトナムの少数民族であるタイ(Tay)族、ヌン(Nung)族、タイ(Thai)族の民謡テン(Then)の儀式が12日、コロンビアで開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会で無形文化遺産に登録された。
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テンの儀式は、3つの民族の精神生活に欠かせないもので、彼らのヒト、自然界、宇宙の観念を反映している。儀式ではテンの長老が供え物をし、病傷快癒や豊作、新年の幸運などを祈願して、民族の言葉で歌ったり、楽器を演奏したりする。女性の集団が踊る場合もある。
テンの儀式は口伝で次の世代に伝承される。長老は儀式に関連する技能や秘事の伝授において、重要な役割を担っている。一部の長老は年に約200回の儀式を行っている。現在テンの長老は817人(男性213人、女性604人)。うちタイ(Tay)族が439人、ヌン族が328人、タイ(Thai)族が233人、その他が27人となっている。
無形文化遺産のテンの儀式は、東北部地方(バクザン省・バクカン省・カオバン省・ハザン省・ランソン省・クアンニン省・タイグエン省・トゥエンクアン省)と西北部地方(ディエンビエン省・ライチャウ省・ラオカイ省)及び一部の地方で行われている。