これまで家政婦を雇うには職業紹介センターで要望に合った人材を見つけるのが主流だったが、家政婦探しにもアプリの時代がやってきた。カナダや米国、シンガポールなどではかねてより家政婦派遣アプリは普及していたが、ハノイ市でこうしたアプリがみられるようになったのは数年前からだ。
(C)Hai Binh, Thanh Nien |
ハノイ市内で利用できる家政婦派遣アプリは「bTaskee」、「okiaf」、「jupviec」、「canets」、「Wiido」など多数あるが、共通点はバイクタクシー配車アプリの「グラブバイク(GrabBike)」や「UberMOTO(ウーバーモト)」と同様に、サービスの利用者は、iTunes StoreまたはGoogle Playからアプリをダウンロードする。そして、自分自身の住所と希望するサービス内容を登録する。
サービス内容は掃除、食事作り、子守り、高齢者ケア、水道電気の修理など多岐にわたる。平日1時間当たりの利用料金は学生家政婦で2万5000~3万VND(約125~150円)、専門の清掃道具持参の家政婦で4万~5万VND(約200~250円)、エアコンのメンテナンス作業で10万VND(約500円)。アプリ運営会社は料金の15%を差し引いた額を報酬として派遣された人材に支払う。
長期利用の場合は割引があるほか、アプリ間で価格競争もあるため、利用者は短期間に希望するサービス内容と料金に見合った人材を選択することができ、サービス利用後、利用者はサービスの満足度を1~5点で評価する。
利用者の女性は「これまで職業紹介センターで家政婦を探すときには時間も紹介料もかかっていたけど、希望に合った人材が見つかるかどうか確約はありませんでした。アプリを利用すれば時間も費用も節約できるし、派遣される人の情報も把握できるから便利です」と評価する。
家政婦としてアプリに登録している女子大生は、普段は授業があるため時間制で働けるのは都合がいいという。現在は夏休みのため午前と午後に仕事を入れており、1日の収入は20万VND(約1000円)になるそう。
気になるのが登録者の素性やサービスの質だが、家政婦に登録する人は履歴書、身分証明書、無犯罪証明書などの提出が求められるほか仕事のトライアルもある。さらに、利用者はアプリ上で登録者の評価点数を参考に気に入った人材を選ぶことができるとのこと。