韓国当局は、1月29日に同国へ不法入国したベトナム人の男を南東部大邱(テグ)で発見し、出入国管理法違反の容疑で逮捕したことを明らかにした。
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逮捕されたのは、ハノイ市出身のグエン・バン・タン容疑者(25歳)。タン容疑者は、大韓航空(Korean Air)のハノイ発の便で29日5時ごろにソウルの仁川(インチョン)国際空港へ到着。10時10分発の成田行きの便に乗り継ぐスケジュールだったが、途中の韓国で行方をくらました。
タン容疑者は、仁川国際空港の自動出入国審査ゲートを破壊し不法入国した。機内に残されたタン容疑者のものと見られるカバンから電話番号が発見され、警察はこれを手がかりに同容疑者の行方を追っていた。
韓国当局は、不法入国を支援するブローカーが関わっている可能性があると見て、引き続き捜査を進めている。なお、韓国の空港では、外国人が自動出入国審査ゲートを破壊し不法入国する事件が相次いでいる。1月21日にも、同空港で中国人夫婦がこの手口で不法入国し、同月25日に逮捕されている。
また、これに先立ち1月13日には、同国の済州(チェジュ)島でベトナム人観光客56人が行方をくらます事件も発生している。韓国はベトナム人観光客の誘致を目的として、観光目的且つ30日以内の日数で同島に滞在する場合に限り査証(ビザ)免除措置を認めているが、この措置を悪用した不法滞在が横行しているのが現状だ。