ハノイ市にあるバーやカラオケ、ディスコの8割が防災・防火管理や非常口設置の基準を満たしていない。ハノイ市人民委員会がこのほど開いた防火・防災および救難救助に関する会議で、このような調査結果が明らかにされた。
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それによると、基準を満たしていない店舗は771店舗で、全体の8割が防火・防災に関する安全管理に問題ありと判断された。この調査結果を受けた公安省のブイ・バン・タイン次官は、「火災事故が起きた場合、人的被害が発生する確率はかなり高いだろう」と警鐘を鳴らした。
またタイン次官は、「ハノイ市当局は防火・防災対策に注力しているが、これまでに何度も大規模な火災が発生している。この原因はビルや店舗の責任者が安全管理を怠っていたためだ。人的被害を防ぐためには、当局が責任者に対する安全管理を徹底させる必要がある」と述べた。
一方、ハノイ市消防局のグエン・バン・ソン大佐は、市内における消火用水の不足が深刻化している現状を訴えた。大佐によると、市内には1500か所余りの消防水利があるが、各施設の水源では市中心部の火災を鎮火するのがやっとだという。
規定によれば、消防水利は150mおきに設置されていなければならず、市全域を賄うには6000か所以上の消防水利が必要とされている。
10月18日に同市メーリン郡クアンミン工業団地で発生した大規模な火災でも、消火用水が不足し、消火作業が思うように進まなかったことが、被害を拡大した要因の一つとなった。