公安省は20日、ラオスへの輸出申告書で虚偽申告を行い、脱税を働いた疑いで、ハノイ・アルコール株式会社(HALICO=ハリコ)のホー・バン・ハイ前社長を逮捕し、同氏宅の家宅捜査を行った。
ハリコは、ホアンラン貿易サービス有限会社と購買契約を結び、ホアンラン社を通じてラオスに大量のアルコール類を輸出したように偽装し、国内で販売する場合に国へ納めなければならない特別消費税を横領した上、国から巨額の売上VAT(アウトプットVAT)を不正取得したとされている。
同社は5年に亘り、不正行為を続けていたが、2012年9月に、40フィートコンテナの輸出報告書で、最大積載量を上回るウォッカの輸出を税関に報告したことがきっかけで脱税が発覚した。
税関に提出された書類によると、輸出先はビエンチャン市の会社となっているが、この企業は実際には存在しないペーパーカンパニーだということが明らかになっている。同社が脱税した金額は100億ドン(約5000万円)に上る見通し。
なお、ハリコはベトナム酒造大手のハノイビール・アルコール飲料総公社(HABECO=ハベコ)傘下の企業で、英酒造メーカーのディアジオ(Diageo)がハリコの株式45.5%を保有している。