世界知的所有権機関(WIPO)と欧州経営大学院(INSEAD)がこのほど発表した「世界技術革新力ランキング2012年版」で、ベトナムは世界141か国・地域中76位となった。ベトナムの技術革新力(イノベーション)と創造力(クリエティビティ)を高めるにはどうしたらよいのだろうか。18日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
WIPOによると、知的所有権は工業所有権や著作権などから成る。イノベーションにはクリエイティビティが欠かせず、クリエイティビティには工業所有権や著作権で保護されるべき発明・発見が含まれる。ホーチミン市自然科学大学科学技術創造センター所長のファン・ズン准教授は、クリエイティビティの面から見て、ベトナムの76位という順位は妥当な評価だとしている。
同氏は、イノベーションとクリエイティビティを高めるために最も重要なこととして、教育改革を挙げた。ハノイ市とホーチミン市で教育研究所がこのほど行った調査で、小学生の8割以上が社会的スキル、問題の分析能力・解決能力に欠けるという結果が出た。ほとんどの小学生は知識の受容には長けているが、問題が起きた時に柔軟に対処する力が弱い。同氏は、知識の詰め込みではなく、思考力を重視する教育へと教育システムを全面的に変える必要があると主張している。