阮朝(グエン朝)最後の皇帝バオダイ帝の第2夫人だったブイ・モン・ディエップ元王妃(87歳)が26日、パリの病院で死去した。ディエップ元王妃の追悼式は1日にフエ市キエンタイブオン府及びパリ市のチュックラム(竹林)寺院で行われた。30日付ベトナムネットが報じた。
ディエップ元王妃とバオダイ帝は1945年、ハノイ市で出会った。当時バオダイ帝はベトナム民主共和国政府の顧問を務めていた。その後、ディエップ元王妃は1953年に、バオダイ帝は第1次インドシナ戦争が終結した後、1955年にフランスに移り住んだ。バオダイ帝は1997年に死去し、一度も帰国することはなかった。
ディエップ元王妃は1996年に帰国した際、阮朝の都が置かれた中部フエ市を訪れている。元王妃は当時、自らが保有していた阮朝に関する全ての資料を寄付する意向を表明したが、その願いは今のところ叶えられていない。