北中部トゥアティエン・フエ省文化スポーツ観光局とフエ遺跡保存センターは29日、阮朝(グエン朝)最後の皇帝バオダイ(保大)帝(在位:1926~1945年)の家族が暮らしていたフエ市のアンディン殿を一般公開する開幕式典を開催した。2015年1月20日~3月30日は無料で、4月1日からは有料で公開する。
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アンディン殿は、タインタイ(成泰)帝時代(在位:1889~1907年)の20世紀初頭に、皇太子グエン・フック・ブー・ダオ(後のカイディン(啓定)帝)のために建設され、1922年にカイディン帝から皇太子ビン・トゥイ(後のバオダイ帝)に譲られた。1945年の8月革命でバオダイ帝が退位し、家族は王宮からアンディン殿に住まいを移して暮らしていたが、1954年にゴ・ディン・ジエム政権によって没収された。
1階の部屋にある6枚の壁画は、建物没収後に漆喰で上塗りされていたが、ドイツ政府の支援によってこのたび復元された。2階には茶器やテーブルなど、バオダイ帝一家が生活で使用していた道具が展示される。この他、バオダイ帝や皇后の写真、新聞・雑誌の記事などの資料も展示される。