労働傷病兵社会省は23日、「ベトナム労働・社会動向報告(2009-2010年版)」を発表した。同省所属の労働社会科学研究所と国際労働機関(ILO)が作成したもので、今回が初めての報告。
それによると、ベトナムの労働力は2010~2015年の期間、毎年約1.5%(約73万8000人に相当)ずつ増加を続ける。農村から都市への人口流入が加速し、全人口に対する都市人口の割合は2010年の30.4%から2015年には33.6%に増加すると予測している。
ベトナムの産業別人口割合は、労働者が農林水産業から鉱工業とサービス業に急速に移行していることを反映し、農林水産業人口の割合が2000年の65.3%から2007年には52.2%にまで減少した。しかし労働生産性はアセアン諸国平均の5分の1と低く、シンガポールとはおよそ10倍の差がある。
報告は、労働市場制度の改善、人材育成、社会福祉システムの拡大などの労働競争力強化策を講ずるよう政府に提言している。