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国連世界観光機関(UNWTO)はこのほど、世界各地からの応募の中から認定した2023年の「ベストツーリズムビレッジ(Best Tourism Villages)」を発表した。
第3回となる今回は、約260の応募の中から29か国の54地域が「ベストツーリズムビレッジ」に認定された。さらに、20地域が「アップグレードプログラム」に選ばれ、合わせて74地域がUNWTOの「ベストツーリズムビレッジ」ネットワークに新たに加わった。過去の認定と合わせると、計190地域が同ネットワークに参加している。
ベトナムからは、北中部地方クアンビン省ミンホア郡(huyen Minh Hoa)のタンホア村(xa Tan Hoa)が、「ベストツーリズムビレッジ」に認定された。
タンホア村は、洞窟や森林をはじめ、雄大な自然の風景が見所。気候に適応した観光村のモデルに沿った開発を目指し、ホームステイや農業体験、民家での食事、土産物屋など、観光客向けの多様なサービスと観光体験を提供している。
日本からは、北海道美瑛町、宮城県奥松島地区、長野県白馬村、岐阜県白川村の4地域が認定された。これにより、日本の「ベストツーリズムビレッジ」の認定地域は、これまでに認定された北海道ニセコ町、京都府南丹市美山町と合わせて、計6地域となった。また、UNWTO及びそのパートナーから取り組み内容の向上に向けた支援を受けられる「アップグレードプログラム」対象地域として、奈良県明日香村が選ばれた。
2021年に始まったUNWTOの「ベストツーリズムビレッジ」は、持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、観光を通じた自然・文化遺産の保全などにより、持続可能な観光地域づくりに取り組む優良な地域を認定するもの。
「ベストツーリズムビレッジ」に認定されると、ロゴマークの使用が認められるほか、認定地域相互で知見や経験を共有するためのネットワークの構築が可能となるなど、地域の国際的認知度向上やさらなる魅力向上に活用できる制度となっている。
「ベストツーリズムビレッジ」の応募要件には、◇人口1万5000人以下の地域であること、◇農業、林業、畜産業、漁業などの第1次産業を行っていること、◇地域コミュニティの価値観やライフスタイルを保持するような取り組みを行っていること、などがある。