ベトナムで最も人気のあるサッカークラブの1つアーセナルFC(愛称:ガンナーズ)が今夏アジアツアーを計画している。ベトナム側はアーセナルに200万ユーロ(約2億3800万円)のオファーを提示したが、同クラブはマレーシアと中国の2か国のみで親善試合を行う方針を示しており、訪越の実現は難しそうだ。22日付ベトナムプラスが報じた。
ファンにとっては世界トップクラブの試合を間近で見る機会だっただけに残念な知らせだ。東南アジア諸国は近年、国外ビッグクラブの招聘に力を入れており、また、各クラブ側も新規市場の開拓に向けて、意欲を見せている。
アーセナルを招聘するための最低ラインとされた200万ユーロという金額自体は、ホアン・アイン・ザライ(HAG)を始めとするアーセナルと提携しているベトナム企業が出資に対して、前向きな姿勢を見せており、大きな課題ではなかった。
アーセナルが訪越に難色を示すのは、ベトナムを未だ新規市場開拓に向けた対象と見なしていないためだ。例えば、クラブ側の収入源の1つにグッズ販売からの収益があるが、仮にベトナムでグッズ販売を始めたところで、数百万ドンもする正規品のレプリカユニフォームを購入する者は少ない。
音楽界についても同様で、先日、訪越したバックストリートボーイズの公演もベトナム人にとっては、チケットが割高だったため、興行的に失敗に終わっている。