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ホーチミン市の「宝くじ集落」に暮らす人々の多くは、テト(旧正月)であろうといつもと変わらず、宝くじを売りに出かけては見慣れた貸し部屋(下宿)の住まいに帰る。
彼らにとってテトの最大の喜びは、近所の人たちや見知らぬ人たちが声をかけてくれて、温かな愛情を与えてくれることだ。
多くの宝くじ売りが部屋を借りている、ホーチミン市ビンタン区のタンキータンクイ(Tan Ky Tan Quy)通りの下宿集落は、テトの間も静寂に包まれている。
宝くじ売りたちは懸命に路上で宝くじを売り、夜遅くに狭い部屋に帰る。テトだからといって何を買うでもなく、ただ近所の人たちや宝くじを買った人たちからの喜びの声を楽しみにしている。
この下宿集落には、車椅子生活の障がい者や、視覚障がい者、手の不自由な人など、様々な人たちが暮らしている。彼らは、路上で宝くじを売った後に雨や日差しを避ける場所を確保するために、狭くて湿っぽい部屋を借りている。彼らにとって宝くじ売りの仕事は、毎日収入が得られ、自分の事情や健康状態にも合った仕事なのだ。
グエン・ティ・フオンさん(女性・63歳)は、手足のない状態で生まれ、施設で育った。医師たちのおかげでフオンさんは成長し、生計を立てるために一生懸命働いた。
フオンさんは以前、年上の視覚障がい者の女性と一緒に部屋を借りて日がな1日宝くじを売り、養母と養子のように暮らしていた。しかし、養母のような存在だったその女性が10年ほど前に亡くなり、フオンさんは1人暮らしになった。