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「誰かが亡くなるたび、親戚が亡くなったような、とても悲しい気持ちになります。もうずっと長いこと、皆さんのことを自分の人生の一部のように思っていますから」とホンさんは語る。
シェアハウスに住んでいる間に亡くなり、身寄りもなかった人にはヒエンさん夫婦が葬儀を執り行った。「生前に大変な肉体的苦痛を味わっていらしたので、私たちが葬儀を手配して、せめて亡くなった後は安らかに眠ってほしいという思いからです」とヒエンさんは話す。
「無料シェアハウス」を維持する資金源は、ヒエンさんが工事現場でショベルカーやクレーン車を運転して稼ぐお金と、ホンさんが縫製工場で稼ぐお金、そして有志の人々からの寄付で成り立っている。
「シェアハウスの月々の費用は600万~700万VND(約3万6000~4万2000円)ほどです。ここ数年は景気が悪く、収入も減少してしまいましたが、入居者の皆さんへの待遇は何とか維持しています」とホンさんは話す。
今から約2か月前、ヒエンさん夫婦は、南部メコンデルタ地方ティエンザン省にも透析患者のためのシェアハウスを建設した。ここでは約30人を受け入れているが、入居者の多くが経済的に極めて困難な状況にある。
さらに、南部メコンデルタ地方カマウ省にも、近くシェアハウスを建設する予定だ。
「エネルギーがある限り、そしてコミュニティの協力が得られる限り、透析患者の皆さんに寄り添っていきます。人間のエネルギーには限界がありますが、私はもっともっとエネルギーが欲しいんです。シェアハウスが美しい思い出のたくさん詰まった場所となり、透析を受けている皆さんの痛みを少しでも和らげることができればと思っています」とヒエンさんは語った。