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ドゥックさんによると、ゴックトゥイ街区の当局もここの水上生活者たちの生活を気にかけており、ハノイ市で社会的隔離措置が適用されてから各家庭に米やインスタントラーメンなどを配給している。「街区当局はとても気にかけてくれていて、最近ではここの住人のリストを作成し、新型コロナウイルスワクチン接種の登録を手配してくれました」とドゥックさん。
ファム・ティ・トゥーさん(女性・64歳)とグエン・ドゥック・ルオンさん(男性・60歳)の夫婦は、北部紅河デルタ地方ナムディン省イーイエン郡出身で、ホン川の水上集落に暮らして約30年になる。子供はおらず、ルオンさんは片目に障がいがあるため、2人の生活はとても苦しい。
トゥーさんによると、社会的隔離措置が適用される前は資源回収で1日に約5万~10万VND(約240~480円)を稼いでいたが、家の屋根を修理したくても生活費で手一杯で、お金を修理に回せない。
「資源回収に行っていた時は収入がありましたが、新型コロナのせいで出かけることもできません。今は家にいるだけで、配給のお米と、自分で見つけてきた野菜で何とかお腹がすかない程度には食べられています。買い物整理券ももらいましたが、まだ一度も使ったことがありません」とトゥーさんは語る。
トゥーさんは続けて、「新型コロナが流行する前は、かなり老朽化してしまった屋根を修理したかったのですが、どれだけ働いて稼いでも全て生活費に消えてしまいました。今はどこにも行けず、食べていくためのお金が必要なので、家の修理のことはもう考えなくなりました」と話した。