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家族や村の長老に認められれば、両家の両親ときょうだいの立ち会いのもと、婚約式を夜にひっそりと行う。婚約式を取り仕切るのは仲人だ。婚約から結婚式までは、3か月もしくは1年かかる。結婚の前に結納品の薪が足りないと感じれば、女性は家族や友人、親戚に頼ん準備を手伝ってもらう。
「私の結婚式では50束しか作りませんでしたが、準備には5年かかりましたよ」とクウさんは語る。当時は、100束から200束もの薪を準備する家もあったという。
風習に従うと、結納品の薪は栗の木でなければならない。薪の直径は10~15cm、長さは85~90cmで、束にするときにぐらつかないよう長短を揃える。もしも森に栗の木がなければ、代わりにジタノキを使ってもよい。この2種類以外は、結納品の薪として使うことができない。
女性側は均一で美しい薪を選び、男性側の家への結納品にする。この結納品の薪の束を見て、男性側の家は女性の資質を評価する。薪の束がまっすぐで均一で美しければ、この女性は健康で器用、勤勉であり、十分に家事を担うことができる、と見なされる。
女性が薪を伐採する一方で、男性もまた籠を編んだり野生動物を狩ったりして才能をアピールし、女性が家に嫁入りするときに向けて準備する。