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2019年2月に公開されたゴ・タイン・バン(Ngo Thanh Van)主演のベトナム映画「ハイ・フォン(原題:Hai Phuong、英題:Furie)」。この映画に警官のルオン(Luong)役として出演しているファン・タイン・ニエン(Phan Thanh Nhien)さんは、俳優になる前はスポーツ界で有名な人物だった。
ニエンさんは、起業家、アスリート、俳優、ツアーガイドと、将来のためにあらゆる経験を積んできた。
エベレストの後は北極
「ニエン エベレスト(Nhien Everest)」。これはニエンさんが初めて映画に出演した2019年以前に、グーグル(Google)検索でニエンさんに関する情報を見つけることができる最短のキーワードだった。
ニエンさんは23歳の学生だった2008年、ベトナム人で初めて世界最高峰のエベレストを征服した3人のうちの1人となり、3人の中でニエンさんが最年少だった。
その偉業の後、ニエンさんは普通の生活に戻り、そして様々な仕事に挑戦してみた。観光ツアーガイドとして働いた後、再びアスリートに戻り、第26回東南アジア競技大会(SEA Games)のクライミング競技で銀メダルを獲得した。そしてその後はビジネスも試みた。
ニエンさんの名前は、映画「ハイ・フォン」に出演してから日に日に知られるようになり、10年ほど前は体育スポーツ大学の学生だった青年が、今や成功者となった。このような満ち足りた人生を手にしてもなお、ニエンさんは冒険に飛び込むことに躊躇せず、4月には北極マラソンに参加した。
「普通、人は多くを手にすると、失うことへの不安も大きくなります。でも、私はそのような類の人間ではありません。実は、かつての私は物に満ちた人生を切望していました。そのため、お金を稼ぐためにスポーツの世界に入りました。しかし、エベレスト征服の道のりが私のこの考えを変えたのです」とニエンさんは語る。