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昨年、母親のお腹の中にいる時から麻痺性の病気を患っていた19歳の子供の死化粧に立ち会った。子供は栄養失調で、遺体はほぼ骨と皮だけの状態だった。以前、子供の父親が亡くなった時もアインさんが無償で死化粧を行い、お葬式を行っていた。
「子供が亡くなった時、家族にはお葬式をあげるためのお金が少しもなかったので、 私は親戚たちからお金を集めて少しばかりのお金を恵み、お葬式を上げました。寄付してくれる家もあれば、私を疑って寄付を拒絶する家もありましたが、私は誰かを助けることができればそれだけで幸せなのです」とアインさんは語った。
無償で仕事を行なっているアインさんも、時に心ない言葉を浴びせられることがあるという。それでも、アインさんは誠心誠意、仕事を行う。夜中に電話が鳴ると、すぐ起きて古いスーツに着替え、仕事道具をバイクに乗せて急いで出かける。彼はいつでもどこでも躊躇うことなく人々を助けに向かうのだ。
アインさんが腰痛で出かけることができなかった日、ある家族がアインさんの家の前まで来て助けを求めていた。アインさんは痛みに堪え、仕事に向かった。遺体と一緒にテト(旧正月)を過ごしたこともある。
30年間以上にわたりこの仕事を続けているアインさんだが、その間どのように生計を立ててきたのかと尋ねられると、笑いながら教えてくれた。「貸し部屋をいくつか持っているので、家賃収入で食べていくことができます。人生において、人を思いやることが一番大切なことです。人のために何かすることがなければ、この人生が何のためのものかもわからないでしょう」。