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同じく、文字の読み書きができないために数多くの困難に遭ったという女性は、今年55歳を迎えたが、一度も休むことなくクラスに参加している。彼女の家族は誰も文字の読み書きができないため、知識がなく、何かの情報を受け取ることもできずに貧しい状態が続いていた。
「貧困世帯向けの融資手続きをするにも、読み書きができないので毎回誰かについて行ってもらわなくてはなりません。読み書きができないと、政府の支援を受ける権利も失ってしまいます。文字学習クラスのおかげで、今は自信を持って自分の名前の読み書きができるようになりましたし、計算もできるようになりました」と彼女は話してくれた。
同村婦人会会長のフリムさんは、クラスがこのように効果的なものになるまでには、女性たちをクラスに呼ぶため一生懸命に働き掛けをした過程があったのだと教えてくれた。
「はじめは多くの困難がありました。皆、特に若者たちは気乗りせず、恥ずかしがっていたからです。また、生徒たちの多くは標準的なベトナム語を知らなかったため、クラスが始まっても最初は苦労の連続でした。それでも青年ボランティアたちの熱心さのおかげで、徐々に問題は解決していきました。クラスはどんどん面白くなっていき、参加する人たちも日に日に増えています」。
同センターの青年ボランティアたちは、文字などを教えるだけでなく、ノートや衣服などの物資を貧しい生徒たちに寄付するための呼びかけも行っている。