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「初めは家族全員から猛反対されました。山奥の村なので人々の考え方はかなり違います。近所中が無謀だと言いましたが、私は挑戦することにしました」。起業した頃のことを思い出しながら、彼女はそう語ってくれた。2013年、こうして「ホアチャイン・ホームステイ(Hoa Chanh Homestay)」が誕生した。
サパ町で物売りをする中で、彼女は独学で英語を勉強していた。ホームステイを受け入れるにあたり、チャインさん一家が住んでいる築70年以上の古い家屋の建築や少数民族の家屋特有の間取り、そして8000m2程もある庭を活かし、職人を雇って塀や壁、柱を修繕した。
寝室やシャワー室も増築し、給湯器を取り付け、毛布やバスタオル、机と椅子などの生活用品を買い足した。家族中が観光の仕事を手伝い、客の対応をしたり、客に料理や畑仕事、稲刈り、野菜の収穫、家畜の餌やりなどを教えたりした。
「どの作業も私達のような高地に住む民族にとっては日常的なことですが、観光客、特に海外からのお客さんには目新しく珍しいようです。より良い接客のために、私は両親や他の家族にも英語を教えました。私達のサービスは日に日に向上しています」。
しかし、ホームステイの経営はいつも順調というわけではなかった。2015年、チャインさんは2人目の子供を妊娠した。始めの4か月はひどいつわりでベッドから起き上がることができなかった。家のことを全てこなせる人がいないので、「ホアチャイン・ホームステイ」の客足も徐々に遠のいていった。