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ベトナムの少数民族の1つ、ザイ(Giay)族のルオン・ティ・チャインさん(女性・26歳)は、貧しさから抜け出すために、銀行から2億5000万VND(約116万円)の融資を受けて西北部地方ラオカイ省サパ郡でホームステイ事業を立ち上げた。
チャインさんは西北部地方ライチャウ省タムドゥオン郡ビンルー村生まれ。学校には小学5年生までしか通っておらず、16歳のときに結婚し、夫についてサパ郡ターバン村に移り住んだ。
チャインさんは夫の家に入り、高地の女性に課される全ての仕事をこなさなければならなかった。主な仕事は、薪拾い、水汲み、剪定、トウモロコシの植付け、豚や牛の世話、稲刈り、炊事、サパ町での観光客向けの物売りなどだ。
「1日中働いても生活は楽ではありませんでした。ここはとても寒いので、冬には作物は育たないし、家畜も死んでしまいます。貧しさから抜け出すために、何かしなければと思いました」とチャインさんは話す。
ターバン村には、観光客向けのホームステイ先(地元ならではの体験ができ、食事や宿泊ができる民家)がたくさんある。彼女の家の近くにも、かなり繁盛している民家があった。あの人達にできて私にできないことがあるだろうか、と考えた彼女は、夫や義理の両親を説得し、自ら村の女性基金や銀行に掛け合い、2億5000万VNDの融資を受けることができた。