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自撮り棒を使って自分を撮影している若い女性の写真が、写真を公開し合うフェイスブック(Facebook)「Vietnam Streetlife Photography」に掲載されると、たちまちネット住人の注目を集めた。右足を失っている気の毒な境遇にもかかわらず、満面の笑みを浮かべている姿に感動した人が多かったためだ。
この女性は1994年生まれのグエン・ティ・レ・トゥーさん。実家は東北部地方バクザン省にあり、現在、経済工業技術大学の最終学年生だ。小学5年生の時にパワーショベルの事故で右足を失った。自転車には乗れるようになったが、歩く時は2本の松葉杖を使っている。
写真掲載後に見知らぬ人からの電話やメールが押し寄せ、トゥーさんは困惑気味だ。「勇気がある」、「強い精神力がある」といった賛辞の言葉に、彼女は「私のような境遇になったら、皆そうなると思います」と短く答えている。こうした言葉を無邪気に喜ぶ気持ちになれないからだ。
トゥーさんは、突然身体障害を持つ身になった人の心は誰にも理解できないと思っている。ちょっとしたしぐさや態度で、相手の良心や関心に疑問を感じてしまうという。「私のことについて書かれた記事を読んでも、関心が向いているのは数日だけで、後は忘れられてしまいます」とクールに話す。