(C) dantri バインチュン作りの様子 |
2月19日のテト(旧正月)がいよいよ間近に迫る中、テトに欠かせない「バインチュン(banh chung、ちまき)」の需要が最高潮に達しており、バインチュン製造業者は作業に追われている。ハノイ市クオックオアイ町で、数十年もの間バインチュンを製造しているバインチュン作りの名人、ブイ・バン・スアンさん(男性・56歳)を訪ね、作る様子を見学させてもらった。
バインチュンは、餅米と緑豆餡、豚肉をラーゾン(クズウコン科のフリニウム・プラケンタリウム)の葉で四角形に包み、半日かけて茹でたもの。茹でる時間も長く、ラーゾンの葉にも殺菌作用があり、常温でも長持ちするため、テト用の食品として最も適している。
スアンさんの家族は旧暦7月(新暦7~8月ごろ)からテトにかけて、バインチュン作りで生計を立てている。普段は1日当たり約1000個を出荷するが、テトの時期になると出荷量は1300~1500個に急増するため、一家総動員で手分けして作らなければ到底間に合わない。
スアンさん一家は全員がなんと1分に1個のペースで、1時間に60個ものバインチュンを包むことができる。しかも型など使わずに、きれいな四角形に包み上げる腕前を持っている。